美肌は夜に作られるという魔法の時間。ゴールデンタイムを信じて早寝早起きを行った経験がある女性は多いのではないでしょうか。
22時~深夜2時の4時間の睡眠は脳から分泌される美容のための成長ホルモンの量が最も多くなる。と言われています。
バランスの整った食事や、適度な運動などの全身の健康バランスを整えることで知られるインナーケアの一つとして注目されているのが今回紹介させていただく【睡眠】です。
では、睡眠がどのように美容・美肌に作用するのか。本当に睡眠の質が良いと素肌がキレイな素肌美人さんになる事ができるのか?
美容と睡眠の関係について、解説していきます。
肌の不調は身体のサイン 美容と睡眠の関係とは
とは言っても、寝るだけで美容に良いって。そんな簡単な美容なんて美味しい話があるなら今日からでも始めるわよ。という声が聞こえてきそうですが、ただ寝るだけではいけません。
質の高い睡眠をとる事が何よりも不可欠になるのですが、かといって質の高い睡眠なんてどうやってとればいいのかわからない。という方が多いのではないでしょうか。
実は質の高い睡眠を取るための準備や簡単なコツがあるのです。
まずは、切っても切り離せない【美容と睡眠】の関係性について理解を深めていきましょう。
「夜更かしをすると老化が早くなる」「よく寝ないとしわが増える」なんて言葉を聞いた事はありませんか?
それぞれ一度は聞いた事があると思いますが、決して間違ったことではなく、美容のため、若さを保つためには睡眠が必要なんだ。というのにもわけがあります。
それは、睡眠中に若さを保つ(アンチエイジング)のに必要な2つのホルモンが分泌されるからです。
特に睡眠が始まってから3時間に分泌されると言われている成長ホルモンは、新陳代謝を促すことはもちろん、日中に浴びてしまった紫外線やほこりなどを含んだ外気によるダメージを修復する働きがあります。
また、睡眠ホルモンとも呼ばれているメラトニンは成長ホルモンの分泌を促す役割があり、夜間から睡眠中に最も多く分泌されます。
そしてこのメラトニンについて特質するべきは抗酸化力です。
体内をさび付かせることなく健康を保るためのこの抗酸化力の効果は、ビタミンCやビタミンE以上と言われており、なんとなく健康にはいいんだろうなと考えていたビタミン系よりも効果が高いと知った時はかなり衝撃的でした。
美容と聞くとついつい蒸気を当ててみたり、保湿パックを使うことばかりを想像してしまいますが、表面のお手入れの前にインナーケアとして内側から美容効果を高めるためにも睡眠の大切さを見直していきましょう。
睡眠が一番の美容法である理由は?
朝起きたらいつの間にか発生していた大人ニキビや吹き出物など、現実逃避したくなるお肌のトラブルにも睡眠が一番の美容法だと言われています。
やはり、素肌がキレイな人はスキンケアだけではなく、質の高い睡眠をとれるように意識して取り組んでいるようです。
具体的に、睡眠が肌に与える影響やその効果はどのようなものなのでしょうか?
前の章でお伝えした、睡眠が始まってから3時間で分泌される成長ホルモンと睡眠ホルモン(メラトニンが主)には、ツルスベ肌へと導く効果があります。
実際にまとめた効果がこちらです。
- 抗利尿作用で体内の水分蒸散を防ぎ、肌ツヤを改善する。
- 肌の水分保持量を増やす。
- 皮膚のターンオーバーを促進する。
- 質の良い睡眠をもたらし成長ホルモンの分泌を促す。
- 活性酸素を除去する。
- 肌の老化を遅らせる。
質の良い睡眠=深い睡眠は、肌荒れを改善し、シミやシワの予防と肌のキメを細かく整え美白へと導く効果が期待できます。
理想のツルスベ肌を手に入れるための一番の近道は、睡眠の大切さを意識して習慣化することなのです。
人は習慣になるまでに3週間かかると言われていますが、3週間を乗り越えた先の理想を手に入れるために乗り越えましょう。
良い眠りで、素肌美人を目指そう!睡眠で美肌になるための『3か条』
では、実際にツルスベ肌を目指すためには、何に気を付けて毎日睡眠の質を高めていけばよいのでしょうか?
睡眠の質を決めているのは、睡眠ホルモンであるメラトニンです。夜間、メラトニンがきちんと分泌されると、睡眠の深さと長さが安定した質の良い睡眠をとることができ、美容効果も高まります。
そのメラトニンは、神経伝達物質のセロトニンが原材料になっています。セロトニンは幸せホルモンとしても有名ですよね。セロトニンが増えると笑顔でいる時間が増え、若見えの効果が期待できるといわれています。また、女性ホルモンのバランスも安定し、肌にハリやツヤを与える効果もあります。まずは、セロトニンを日中に増やす行動、そして夜間に分泌されるメラトニンを減らさない行動をとることが重要になります。
- トリプトファン、ビタミンB6、タンパク質、糖質を摂る。(乳製品、大豆、卵、魚、くだもの、芋類、米など)
- 太陽の光を浴びる。
- リズム運動をする。(ヨガやウォーキングなど、一定でゆっくりしたリズムで筋肉を動かす)
- よく噛む。(歯ごたえのある食材やガムなど)
- 家族やパートナー、ペットとの触れ合い。
- ジムなどの激しい運動は、寝る3時間前までに済ませる。
- 食事は寝る2〜3時間前までになるべく済ませる。(胃の中に食べ物が入ったまま寝ると胃が消化活動をはじめ、頭は寝ようとしているのに体が寝てくれない状態になって深い睡眠が訪れないため)
- 寝る1時間前くらいには部屋の明かりを落とし、携帯電話やパソコン、コンビニの照明など、「人工的な光」を目に入れることを避ける。
- 寝る前のカフェイン、ニコチンを控える。
- ベッドの中で考え事をしない。(女性は仕事や恋愛などの考え事が多くなるため)
睡眠美肌の3カ条
「睡眠美肌」を手に入れるためには、朝昼夜にできる簡単なコツ3カ条があります。
① 朝起きたら太陽の光を目に取り入れる。
目が覚めたと同時に、太陽の光を5~10分間浴びましょう。
朝起きて太陽の光が目に入るとメラトニンの分泌が抑えられ、そこから約16時間後に眠気が訪れるよう睡眠の予約スイッチが入ります。その結果、夜自然に眠りにつけるようになります。
② 日中、日光に当たり軽い運動をする。
日光に当たりながらウォーキング等のリズム運動を行うことで、セロトニンの分泌が促されます。そのセロトニンが夜メラトニンに変わり、質の良い睡眠が訪れるようになります。
出勤時に日光を浴びながら一駅歩く、お昼以降に散歩するなどは、夜の快眠を得るためにとても効果的です。
③ 昼間のうたた寝や寝る前のスマホは控える。
夜の快眠には、適度な眠気が必要です。
就寝前8時間以内の昼寝は、睡眠導入の力を弱めてしまいます。もし昼寝をする場合は、12時から15時までの間に15分~30分程度に。特に、仕事帰りの電車の中やテレビを観ながらのうたた寝はしないように気をつけましょう。
また、就寝1時間以内のスマホいじりも控えましょう。寝る前に仕事のメールを1通読んだだけで、脳はエスプレッソを2杯飲んだ時と同じような覚醒状態になるといわれています。
より良い睡眠のために+α うっとり睡眠美容アイテム
より良い睡眠を得るためには、「衣・食・住」を整えることも大事です。寝具はもちろん、パジャマや食事など、今から改善できることはたくさんあります。
特にインナーケアとして重要な食事を見直すことで、素肌美人へと近づくはず。
より良い眠りのための「衣・食・住」
「衣・食・住」それぞれについて、吉野さんおすすめの睡眠美容アイテム&習慣を教えていただきます。
<衣>
吸水性、通気性に優れたパジャマ。
人間は、寝ている間にコップ1杯~1杯半の汗をかくといわれています。パジャマは寝ることを目的に作られているので、吸水性や通気性機能にも優れ、睡眠の質を高めてくれる最適な服装です。ジャージやスウェットはあまりおすすめしません。
<食>
手軽にバランスよく栄養が補給できるサプリメントや美容食。
睡眠の質を高め美容効果を高めるには、炭水化物やたんぱく質、脂肪やビタミン類などをバランスよく摂取することが必要不可欠。ただし、忙しく不規則な生活をしていると、難しいこともありますよね。そんな時は、栄養成分を手軽に摂取できるサプリメントや美容食などを上手に活用するのがおすすめ。質の良い睡眠や美肌に必要な成分をスムーズに補え、体の中から整えてあげることで快眠へと導いてくれます。
<住>
光、香り、音、温度や湿度など、寝室の環境を整える。
遮光カーテンで部屋を暗くすることで、メラトニンの分泌を促進できます。またヒーリング音楽でリラックスし、ラベンダーやカモミールなどのアロマの香りで眠気を誘うことで、スムーズに入眠できるように。
寝室の温度、湿度を整えることも大事。夏場は室温を約25~26℃、冬場は22~23℃、湿度は50~60%が理想といわれています。
いかがでしたか?どれも少しの意識で簡単に手に入るもの、今すぐはじめられることですよね。あなたも「衣・食・住」を整えて、素肌美人になるための睡眠美容をはじめてみませんか?